育て上げブログ

オンライン結

,

2022年08月31日

「あの学校には通いたくない」の言葉に隠れたわが子の本音


あの学校には通いたくない 

中高一貫校に通う17歳のユウマ(仮名)さんは、入学後から部活と勉強を両立し、学生生活を楽しんでいました。しかし、中学3年になると少しずつ成績が落ちてきます。勉強がうまくいかなくなるにつれ、部活でも仲間と意見が対立することが増えました。 

夏休み明けから学校を休みがちになりました。なんとか高校に進級するも、ゴールデンウィーク明けには部活を退部し、不登校になりました。 

そのまま夏休みが過ぎた9月1日、ユウマさんが両親に伝えたのは「あの学校には通いたくない」の一言でした。 

その時点でユウマさんは、高校を退学することを心に決めており、自室からほとんど出て来なくなりました。 

 

通いたくないのは学校ではなく「あの学校」 

ユウマさんの状況に心を痛めた母親は、さまざまな相談機関を利用しました。育て上げネットの子どもの将来窓口「結」の情報も持っていましたが、民間で、聞き馴染みのないNPO法人に相談することには不安を感じていました。 

結では「公式LINE」を持っており、登録は自由で、こちらから個別に相談を持ち掛けるようなことはありません。さまざまな講師を招いたイベントや、Youtubeでのセミナーなどの情報を見ながら、ユウマさんの母親はときどきそれを視聴していたそうです。 

ほどなくしてユウマさんの母親は、結のオンライン相談を利用されました。個別相談を通じて、少しずつ母親はユウマさんと会話の糸口を見つけ始めました。そして、高校を辞めたいという言葉の背後には、学校そのものから離れたいのではなく、「大学には進学したい」気持ちがあることがわかりました。 

ユウマさんは、学校に通いたくないのではなく「あの学校」にはもう行きたくなかっただけなのでした。 

 

ゲームか、勉強か 

高校を退学したユウマさんは、通信制高校に編入し、高認取得を経て大学に進学する道を選んだのです。当初は通信制高校を知らなかった両親も、通信制高校について学び、自宅から一番近い学校を、家族で前向きに選びました。 

編入後は、それなりに学校に通っていたユウマさんですが、しばらくすると部屋にこもりがちの生活に戻ります。学校のレポートに手を付ける気配もなく、母親には「また学校を辞めてしまうのではないか」という不安がつのります。

レポートについて話をしたい母親ですが、話かけても無視され、不機嫌になってしまうユウマさんとのコミュニケーションは成立しません。ただ、ずっとひとりでいるわけではなく、部屋からは誰かと楽しそうに話す声は聞こえます。 

ゲームを通じて、他者とのつながりを持ってコミュニケーションをしているユウマさんに、「ゲームよりも勉強のことを話したい」という母親でしたが、相談員からの提案でこう話しかけてみたそうです。 

「ゲームは、どんなところが面白いの?」 

少し驚いたユウマさんですが、母親の質問に対してこんな話をしてくれたそうです。 

「ゲームを通して社会を学べるんだよ。学校の先生や会社員のひとなど、本当にいろいろなひととかかわれるんだ」 

「ズルすれば仲間から拒否されるけれど、僕は信頼されているようなんだ」 

ユウマさん本人から意外な話を聞いて驚いた母親ですが、それからは、ゲームそのものを否定するのではなく、ゲームでどのようなことが学べるのか。どんなひとがゲームをしているのかという会話をするなかで、ユウマさんとの関係もかなり修復されてきました。 

ゲームはユウマさんにとって重要なツールであることを母親が理解を示すようになった頃、ユウマさんもまたレポートの提出期限を守るようになり、学校にも行くようになりました。 

卒業見込みも立ってくると、ほどなくしてユウマさんは大学受験を始めます。ゲーム仲間からは、「いまは受験頑張れ」と声をかけられ、ときには勉強のアドバイスももらうようになったということです。現在は、来年の合格を目指して、ゲームは息抜き程度、毎日、受験勉強に励んでいます。 

ゲームか勉強かをユウマさんに迫りかけた母親ですが、ユウマさんにとってのゲームとは何かに関心を示し、よき理解者として見守り続けられたこと、本文には出てきませんが、ユウマさんと母親の傍で、同じくユウマさんを見守ることに徹した父親の姿もあります。 

 

相談よりも、眺めることから 

子どもの将来について悩みを持つ保護者による「公式LINE」登録者が2,000名となりました。個別相談にはハードルが高い、いまはまだ相談する必要はない。そんな保護者のみなさまには、相談よりも、さまざまなご家庭、ご家族の在り方や、家族内でのコミュニケーションについて「眺める」ことをおススメしています。 

また、2,000名もの登録をいただくなかで、もしかしたら個別相談のきっかけがほしかったり、初回相談無料だけでは二回目は難しいというご家族もいらっしゃるかもしれないと、この度、初回無料相談(30分)に、二回目の無料相談(50分)を加えた相談無料キャンペーンを実施いたします。 

まずは結の「公式LINE」登録から一緒にお子さんのこと、考えてみませんか?みなさんの声をきかせてください。 

友だち追加

育て上げネット 
理事長 工藤 啓 


ページトップへ