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2017年12月26日

注目を集めるオープンダイアローグという介入技法 


今年も無事にサンタクロースがやってきた工藤家です。懸賞にあたって一回。保育園で(諸事情発生につき)二回、そしてクリスマスに一回、計四回のサンタクロース来訪に、一点の曇りもなくサンタクロースに目をキラキラ輝かせる6歳以下、四人の男児。サンタさんは偉大です。

半年ほど前、職員から「オープンダイアローグ」についての情報をもらいました。不勉強ながらまったく知らなかったのですが、国際的に注目を集めているフィンランドで開発された統合失調症の介入技法です。

この手法を導入したフィンランドのある地区では、入院治療期間が平均19日短縮され、服薬を必要とした患者は35%に抑えられたそうです。2年後の追跡調査でも82%が症状の再発が見られなかったか、軽微なものに留まったようです。

これを日本で推進されているのが精神科医の斎藤環先生でした。ひきこもり支援では知らないひとはいない存在です。早速、斎藤先生にお時間をいただき、現在教授職を務められている筑波大学に伺いました。

斎藤先生曰く、スタートは統合失調症の介入技法だったが、うつ病はひきこもり、摂食障がい、依存症など多岐にわたる領域で応用が広がっているそうです。その技法はこちらの書籍が参考になります。

オープンダイアローグとは何か』(斎藤環、医学書院)

やや難解な表現がありながらも、対人支援分野においては確かに応用可能であり、一方で、一見業務工数が非常に大きいように思えました。しかし、フィンランドの実践からむしろ業務負担が軽減される場合もあり、何より対話を通じて当事者の状態が大きく改善する可能性を感じました。

斎藤先生からのコメントに以下のようなものがあります。

「オープンダイアローグはケアや治療の手法として発展してきましたが、システムや思想を指し示す言葉でもあります。この『対話の思想』は、対話のあり方を再定義します。この手法を学ぶことで、対人支援のあり方はもとより、日常における人間関係や家族関係も大きく変わるでしょう。」

大きな期待がもてる言葉でありながら、なんとなく漠然とした感覚をぬぐい切れません。そこで、言葉や抽象的なイメージではなく、具体的にオープンダイアローグを体得するための機会を創りたいと考え、斎藤先生に時間をいただけるようお願いしました。

ミニマムで10時間くらい研修が必要、ということでした。そしてその10時間をいただくことが非常に難しかったため、なかなか実現に至れませんでした。しかし、忙しいなかを調整していただき、下記のよう二日間(5時間×2回)の研修ワークショップを行えることになりました!

斎藤 環 – 家族支援とオープンダイアローグ ワークショップ(2018年1月29日/2月19日)

今回は、オープンダイアローグを「家族支援」をテーマにしました。当事者はもちろんですが、ご本人が来られない場合、「訪問型」にせよ「オンライン型」にせよ、家族という存在が重要になるからです。また、当事者の回復には家族の支援や支えが不可欠であるからです。

最後に、斎藤先生のコメントを付記します。まだまだ認知度が一部に留まるオープンダイアローグですが、育て上げネットでは臨床心理士や精神保健福祉士、社会福祉士を持つ職員や家族支援のカウンセラーからは「いまさら知ったのか」という叱責を受けるほどの期待値です。

またこれまでのオープンダイアローグにかかる研修等は、どれも盛況で一部であっても多数のひとたちが注目をしている内容です。

対人支援の未来を考えたい、新しい技法を身に着けたい、最新の学びにチャレンジする仲間を作りたい。そういったニーズに応えられるものであると、僕自身も期待しています!

斎藤環先生より

「対話の目的は『対話を続けること』そのものです。この目的を目指すことで、まるで副産物のように、望ましい変化がもたらされるのです。この機会に皆さんも是非、対話に潜在するパワーにふれてみてください。」

オープンダイアローグワークショップの内容、お問い合わせ、お申し込みは下記サイトにあります。当日、会場でお会いできることを楽しみにしております。

斎藤 環 – 家族支援とオープンダイアローグ ワークショップ(2018年1月29日/2月19日)

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工藤 啓


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