育て上げネット

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2021年05月12日

「大阪発・10代の若者への現金給付で就職支援」若者支援NPOがクラウドファンディングを開始。社会変化に強い人材育成を推進 


「若者と社会をつなぐ」をミッションに子ども・若者を支える認定NPO法人育て上げネット(東京都立川市、理事長:工藤啓)は、新型コロナウイルスの影響によって大きな影響を受けた10代の若者の、スキル習得を目的とした現金給付型就職支援プロジェクト「テンセイ・キャンプ」を立ち上げる運びとなりました。
本活動の資金調達のためのクラウドファンディングを開始します。

■企画概要

プロジェクトページ:https://readyfor.jp/projects/tenseicamp-sdn
WEBサイト:近日オープン予定、プロジェクトページ内で公開
LINEアカウント:@770iucoz
調達予定額:500万円
(※村上財団によるマッチング寄付により活動は1,000万円規模で実施)
対象者:大阪在住の10代の若者
給付者数:最大70名

■ライブ配信を実施

本プロジェクトの内容の紹介と最前線で支援を行う支援者の声を紹介するライブ配信を実施します。
「コロナ禍で表面化している10代若者の課題 – 現場の実例を通して考える」
5月14日:https://youtu.be/5UnaMk7HHsY
5月21日:https://youtu.be/HOPSAOOeH9w

■若者が「働く」場所を失っている

令和2年度の調査では、大阪府の15歳から24歳世代の完全失業率は全年代ワーストの5.9%となり、全年齢比の1.7倍となりました。多くの若者が働く場所を失われています。

また、育て上げネットのヒアリングによれば「家に入れるバイト代を増やすように親から言われた」「親の給料が減って塾に通えなくなった」と保護者の労働環境の悪化も色濃くなっていることがわかっています。


■コロナ禍の影響を受けやすい若者

この世代は他年代に比べると新型コロナウイルスの影響を強く受けた宿泊業・飲食サービス業に従事する割合が非常に高く、大阪府においては同業種の従事者のおよそ3割がこの世代によって支えられています。

一方、この社会環境でも成長を続けた情報通信業(IT等)の従事者は著しく少なく、「働く」という側面においてコロナ禍での影響を受けやすい世代だったことがわかります。

■グローバルトレンド・リスキリングで「社会変化に強い人材」の育成を

コロナ禍だけでなく、オートメーション化・オンライン化の進む飲食サービス業等では、長期にわたり安定して働く場所を確保できる保証はありません。こうした課題に直面する多くの企業が「リスキリング」の推進を始めています。

リスキリングとは「職業能力の再開発」を意味しており、技能習得による新たな仕事の獲得を目指す動きです。
すでに多くの企業が社内向けにこの活動を始めていますが、国内での認知度は依然として低く、すでに失業状態にある若者がこのプログラムに参加することは非常に難しい状況にあります。
 

■なぜ給付型支援なのか

本プロジェクトは、法人として初の現金給付型のプロジェクトです。

若年世代のリスキリングを実現するには、ある程度まとまった学びの時間が必要です。
しかし、「その日暮らし」のような状態では、学びの時間を確保するのは難しく、試験を受けるための費用や参考書代は後回しにせざるを得ません。

資金提供によってアルバイトする時間を減らして勉強に充てられるようになったり、また、働き方を変えなかったとしても勉強するためのリソースを調達できるようになることを期待しています。

■放置するほど肥大化する社会課題

育て上げネットは、15年以上の支援のなかで、当時は若者と呼ばれ、現在は就職氷河期世代と呼ばれる方々にも支援活動を行っています。たまたま経済状況が芳しくない時期に就活を行い、不安定な就労状態を選択せざるをえなかった方々が長期にわたり社会から孤立している状況を見てきています。

社会から孤立する時間が伸びるほど「経験」の不足は補いにくくなり、安定的な就労の実現に現実感が失われていきます。この問題は早期段階で手を打つことが非常に重要です。

■村上財団が協力・最大500万円をマッチング

本プロジェクトは大阪府の実施する「NPO等活動支援によるコロナ禍における社会課題解決事業」に採択されており、大阪府・村上財団のサポートのもと行われています。目標金額を達成すると、マッチング寄付として村上財団から500万円が追加され、総額1000万円での活動を展開することができます。

 


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