トピックス 若年無業者の実態

2016年01月07日

4人に1人が中退を経験
~職歴なし×20代後半の若年無業者~


 『若年無業者白書2014-2015 –個々の属性と進路における多面的分析-』【第1章】において、「年代」「職歴」「無業期間」を中心に群分けして若年無業者の実態を理解する取り組みを行った。【第1章】から、20代後半の無業の若者で、就労経験がない若者についての“最終学歴”・“無業期間”・“相談相手”に関するデータを引用し、その実態について記述していく。

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 図1-3-7は最終学歴の内訳と中退率を明らかにしたものである。「高専、短大、大学、大学院卒」45.5%、「専門卒」1.8%、「高卒」37.5%、「中卒」15.2%であった。20代後半の<正規職歴><非正規職歴のみ>と比較して、就労経験がない<職歴なし>の若者は、中卒、高卒が多く、専門卒・大学等卒は少ない。
 中退率をみると、全体の28.6%が中退を経験していることが分かる。<正規職歴>7.8%・<非正規職歴のみ>22.8%と比較して、<職歴なし>は中退率が最も高い。教育段階で何らかのつまずきを経験した者が多いことが分かる。

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 図1-3-3は無業期間に関するデータである。1年以内の早期に来所する若者は11.4%で、一方、3年以上の長期にわたる無業期間となっているものが67.1%を占めている。学校卒業後、就労に至ることなく無業のまま20代後半を迎えた、学校中退後、そのまま無業となってしまった、といったケースが考えられる。

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 図1-3-6は職歴なしの20代後半無業者の相談相手の有無に関するデータである。「困ったときに一番最初に相談する人」が「家族」と答えたのは39.0%、「友人」と答えたのは5.9%である。「家族」は20代後半の他群より低い値であり、「友人」は20代後半の他群より非常に低い値である。ここまで、中退率が高いこと・無業期間が長期化していることを明らかにしてきた。中退率が高いことと友人が少ないことにはなんらかの関連があることだろう。対人関係の問題が教育段階からあったのかもしれない。また、無業期間の長期化とともに友人との関係が疎遠になっていくことも容易に想像できる。中退率・無業期間・相談相手、これらは相互に影響しあっているだろう。

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 本記事では「職歴のない20代後半無業者」の“最終学歴”・“無業期間”・“相談相手”について明らかにした。
 『若年無業者白書2014-2015 –個々の属性と進路における多面的分析-』にて、若年無業者の実態を明らかにするため、さまざまな観点から調査・分析を行った。【第1章】では、若年無業者を「年代」「職歴」「無業期間」の3つの要素を用いて、その特徴や注視すべき点を順に見ている。定量的なデータをもとに、若年無業者のニーズ・課題・受けるべき支援がどのように変わるかを支援現場で得られた経験もあわせて解説している。【第2章】では、どのような無業の若者が支援を経て進路決定するのか・支援を経ても支援中断するのはどのような若者なのか、来所時シートと支援データから定量的に分析し考察している。支援の結果、どのような進路決定となっているのか、についても分析した。【第3章】では、育て上げネットの自主事業「ジョブトレ」と、行政連携事業「地域若者サポートステーション」を比較し、進路決定という支援の効果について分析した。

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