現在の取り組み

2015年12月11日

3000名の若年無業者実態調査 第2弾若年無業者白書 発行


hakusyo2014-2015-500

<白書発行にあたり>
若年無業者への支援は、若者一人ひとりが持つさまざまな課題や困難に合わせて行われています。また「個々の若者がどのような特性を持ち、どのような支援が必要か」という技術は、支援者個々にノウハウとして蓄積されてきました。
一方で、若年無業者は2002年以降、一貫して約80万人で推移し続けています。課題解決には、より多く人がこの課題を知り、身近なところからこの問題に関われるようになることが必要です。
育て上げネットでは蓄積してきたデータに基づいて若年無業者の実態と支援者が持つノウハウを可視化し、共有するため、この度、「若年無業者白書」を発行しました。

 

(図1:若年無業者数の推移)
01
平成26年度 子ども・若者白書より

 

<前作の反響>
2013年に発刊した「若年無業者白書-その実態と社会経済構造分析-」は、発売から1か月ですべて売り切れ、多数のメディアに取り上げていただき“若年無業者”という社会課題が顕在化されるきっかけとなりました。同年には「無業社会-働くことができない若者たちの未来-」(朝日新書)も発行され、広くこの問題へ関心を呼ぶ機会となりました。

 

<現場発の定量データが説得力を支える>
これまで若年無業者の実態は、経験談で語られることが多く、客観的な情報が不足していました。前白書はこういった課題に対して、定量的なデータを提供することで経験談の裏付けとなった一方、「さらに詳細な若者の実態に迫るものが必要」「実態はわかったのが解決方法は」という声も多くありました。
こういった声に応える形で本白書は3000名超の若者の情報を「年代」「職歴」「無業期間」の3つの属性を使って13群に分類した分析を行っています。細かな群に分けることで若者が抱えている困難・課題がより鮮明にみられるようになりました。

(図2:職歴のない30代の最終学歴)
02

 

(図3:正社員経験のある20代前半の退職理由)
03

 

(図4:非正規経験のある10代の来所目的)
04

 

(図5:13群別 家計を支える父母の年齢)
05

 

<初の試み・数字で迫る若者と支援と結果のつながり>
ひとくくりに “若者支援”といっても、若者の属性や受けている支援など、決して一言で言い表せるものではありません。
本白書では、この“若者の経歴”と“受けた支援”そしてその“結果”がどのようにリンクしているのか定量的にアプローチをしています。これは“若者支援”の分野では初の試みです。

社会貢献の一環として日本アイ・ビー・エム株式会社の協力を得て、若者たちの持つ経歴と支援結果(進路決定・支援中断など)の関係性を見ています。これにより特定の属性を持つ若者にどのような支援が効果的であるのかあるいは、効果を持ちにくいのかまとめています。
(図6:どのような支援対象者が、どのような結果になったのか?)
06

 

(図7:支援の流れと分析に使用した記録
07

 

また、前白書に引き続き西田亮介先生(東京工業大学大学マネジメントセンター准教授)にも協力いただき、異なる支援サービスを受け進路決定した若者の情報から、若者と、適した支援サービスについて言及しています。

 

<最後に>
Ready For にてご支援いただきました皆様に、深く感謝申し上げます。
ご購入を希望される方は、こちらからお申し込みください。

http://www.amazon.co.jp/dp/4990738535

hakusyo2014-2015-500

ページトップへ