育て上げネット

VOICE

利用者の声

ジョブトレ

超絶自己肯定感が低かったけど、自分で自分をほめる感覚を取り戻した

ユズコ(仮名)さん 女性25歳
ジョブトレを3か月利用
*年齢は取材時

ジョブトレに来たのは、ニート状態のときに図書館で、育て上げネットの工藤理事長の本『大卒だってニートになる』を読んだことがきっかけです。まさに私も、大学を出て就職した会社があまりにも合わなくて2か月で辞めたので、本を手に取ったんです。

広告の営業だったので、とにかく社員同士が競い合う職場というか、その空気が合わな過ぎて、辞める前後の記憶がないくらい一時は急激に“落ちて”いました。横になってひたすら部屋の天井を眺めてるか、ゲームしてるか、みたいな……。精神科にも通ったし、4か月くらいはひきこもっていましたね。

本でジョブトレのことを知って、私よりもっと長い年月ひきこもっていた人でも自立できるんだ、とすごく励まされて、すぐに電話したのを憶えています。その時に「明日絶対来てね」って言ってもらえたのがありがたかったです、すごく。行くのはおっくうだったけど、約束した以上は行かなきゃならなくなって。それが2017年の9月です。

 結局、ジョブトレでは3か月過ごしました。基本、最初からせっせと通った感じです。地域に御用聞きに行ったり、アパートやお店とかを掃除したり。いっしょに作業している人同士とか、スタッフの人たちと話すのが楽しかったんですよ。

それと毎日、その日の振り返りをスタッフさんと1対1でするんですが、そこでこんなことに挑戦した、今日はあれができたと、自分の成長というか、小さくても何かを達成できたのをいっしょに確認していたのが、今思えばすごくよかった。自分に「◎」を毎日つけていくような感じですね。通いはじめの頃は超絶自己肯定感がなさ過ぎていたのが、自分で自分をほめる感覚を取り戻していけたと思います。

 ジョブトレで3か月過ごしたあと、「これからはITだ」っていう勢いで(笑)、ジョブトレIT(現・ステップキャンプ)のプログラムに移りました。その頃はかなり元気になっていたので、交通費を家で出してもらっていることも心苦しいし、お金が稼ぎたいってなって、自分でアルバイトも見つけました。ITではプログラミングを仲間と勉強していたんですけど、それよりもみんなと話したり、カレーを作っていっしょに食べたりしたのが、めちゃめちゃ楽しかったです。

バイトがなかなかキツかったので、ジョブトレやITは安心できる、ひと息つける居場所になっていました。そのままみんなとずーっと居たかったのですが、元気が出てくると社会復帰もしなくちゃっていう気持ちも強くなりました。なので、2018年の3月に育て上げネットはひとまず卒業して区切りをつけたんです。アルバイトは続けながら就活も始めて、同じ年の年末に今の会社に入りました。

 仕事はキャリアアドバイス、キャリア支援です。ジョブトレに通っていて、自分もですけど他のメンバーがどんどん変わっていく、明るくなっていく姿がすごくステキだったので、そういう仕事がしたくて選びました。一番楽しいのは、面談で人と話しているとき。ニートやひきこもりを経験した私だからこそできることがあるのかなって思います。

(取材:2020年6月)

【スタッフ・阿部より】

ジョブトレに来たかなり早い段階から、どんな作業をするのでも声をかけたら参加してくれる柔軟な方でした。女性は腰が引ける力仕事とか、鳩のフン掃除もそうです(笑)。誰とでも壁を作らず話ができて、一緒にトレーニングを受けるともなんとなく親しくなっていました。本人も人と関わるのが嫌いじゃないって分かっていったのだと思います。育て上げネットでジョブトレ以外にもいくつかプログラムに参加してみて、結局人と向かい合う仕事、支援する仕事を選んだのも、そういう流れだったんじゃないでしょうか。卒業したあとも、卒業生がつながれるプログラムで、仕事のグチを言いにきてほしいです。

※現在行っているステップ・キャンプとは内容が一部異なります。

ページトップへ