育て上げブログ

2021年06月28日

5,000,000円の寄付を募る理由


支え合うことに疲れが出てきます


いま、私たち育て上げネットでは、クラウドファンディングを通じて「5,000,000円」という大きな規模の寄付を募っています。

画像は2021年6月28日15時05分現在のもので、残り57時間54分と寄付をお願いさせていただける期間も終わりが見えてきました。

141名よりお預かりしている4,519,000円のご寄付は、目標金額の88%まで集まっていることをサイトは示しています。

コロナ禍の影響が拡大、継続するなかで、「雇用」や「労働」のフェーズに課題が移ってきています。仕事の回復は遅れてやってくるのが過去の経験にあります。

まずは命。そして命につながる衣食住、特にそれらを充足する経済基盤、助け合いの基盤が弱いひとたちに手を差し伸べていくのは当然のことです。

それから1年、2年すると、各基盤を自分の力でも取り戻したいひとたちが出てきます。このとき、就労支援の役割が非常に大きくなります。一方、支えられるひとが支えていくことも一回りをして、「寄付疲れ」や「支援疲れ」、そして困っているひとたちについての報道疲れがきます。

ただ、今回のコロナ禍は性質が異なっています。ひとつは、目に見えぬウィルスやワクチンがあっても完全収束にならなそうな海外の報道など、いまだ終わりが見えていないことです。

ふたつめは、体感としての経済回復が進まないことです。販売やサービス業が大きな打撃を受けました。もちろん、創意工夫で新たな道を開拓したり、コロナ後を見据えて準備をされている企業がいます。

一方で、これらの産業が作り出していた雇用はなかなか戻りません。従業員数がコロナ前と同じ水準、人手不足で店が回らない、シフトにもっと入れないかという打診どころか、働きたくても働けない。当然、収入も戻りません。

無料では足りません。


育て上げネットは、若者と社会を就労支援や学習支援でつないでいます。通常のプログラムは応能負担型を取っています。

必要な費用をお支払いいただける方にはお支払いいただく。それが難しい方には、ご寄付や企業の協賛、公的事業の受託などを組み合わせ、無料で利用いただけるようにしています。

それだけでは不十分なところも見えてきます。通所型のため、若者によっては交通費などが必要になります。どんなに通いたくても、往復の交通費がかさむなかで利用を断念される若者がいました。

それだからと、交通費を支給できる枠を作りました。また、コロナ禍のなかではオンラインでの就労支援も広げていきましたが、自宅にパソコンや通信環境、スキル習得に必須のソフトウェアを貸与もしています。

しかし、長引くコロナ禍の影響は、それでもなお足りません。若者だけでなく、保護者の仕事も影響を受け、家計は悪化の一途をたどっています。もし、周囲にそういう話がでないのであれば、すごく運のよい環境であるか、「そんなことは言えない」と言葉にしていないだけかもしれません。

これまであった収入が減り、これまであった仕事が少なくなり、もはや生活をすることで精いっぱいの若者がたくさんいます。そのため新しい仕事を探すことや、次の仕事に就くために資格や技術を習得する余裕もありません。

シフトに入れるなら、収入になる機会を逃さないためには、常にそのために動ける時間と身体を確保しないといけないからです。

次に進みたくても、進めない。生活を支えるお金を無視できない。そうなると就労支援がどれだけ無料でも、公共職業安定所の活用や、求人案件へのチャレンジにお金がほとんどかからないとしても、その機会をつかむことはできません。

つまり、無料では足りません。

未成年・10代の見えない負荷


今回のクラウドファンディング「テンセイ・キャンプ」は、未成年・10代に対して、無料を越えて、お金を渡します。

ひとつには、スキル習得や就職活動のための余裕を作りだすためです。ここには支援者・相談員との時間を作ることも含まれます。

ひとりの若者に50,000円を渡します。これはアルバイトの時給を1,000円と考えれば50時間分に相当します。例えば、ITパスポートという資格取得のための学習時間は50時間程度と言われています。

就職活動も求人を見つける、履歴書を書く、証明写真を撮影する、現地に向かって面接を受ける。採用にいたるまで何度もチャレンジします。それも大きな時間を使います。

テンセイ・キャンプの対象は未成年・10代の若者です。高校生や大学生であっても、そうでなくても構いません。なぜ「未成年」にしたのか。それは自分の意志で創意工夫や努力ができる範囲、それが制限されているからです。

コロナ禍の影響に対して政府・行政はさまざまな施策を打っています。しかし、それらは成人した個人または、単位としての「世帯」を前提としているものがほとんどです。つまり、保護者の扶養のもとにいることが多い未成年は、自分の意志で活用できるものが少ないということになります。

また、10代は学生と、学生でない方々が混在する世代です。学生だからサポートがある、学生でないからサポートがあるという、どちらかしか使えない制度に対して、意思決定に制約のある未成年・10代を広くとらえ、次代の担う若者にお金を届けたいと考えています。

これから未成年・10代が背負う見えない負荷です。社会の不備、不十分性とも言えます。彼ら・彼女らに少しだけ先のことを考える時間、スキル習得の余裕、次の働くに向かうことのできる機会を提供するのがテンセイ・キャンプです。

この原資を寄付で募っています。今回、村上財団さまより、私たちが募ったご寄付と同額を寄付としていただけることになっています。

みなさまの1,000円は、2,000円の活動費になります。みなさまの10,000円は、20,000円の支援費になります。

2021年6月30日23:00まで残りわずかとなりました。みなさまとともに、未成年・10代の若者のいまと未来を支えさせてください。

育て上げネット
理事長 工藤 啓


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